不時着 |
![]() 初対面の人に「木村さんって、コンポラの人ですよね?」と言われた。 「コンポラ??」 コンテンポラリーダンスの略らしい・・・(笑) はぁ・・・ 確かに、10年ほど前はいわゆるコンテンポラリーダンスみたいなことをやっていたし、信じられないだろうけど、レニ・バッソの公演なんかにも出演したし・・・。 でも・・・ 一体、私のやっているダンスは何なのか? 幼い時から踊っていて、たまたま始めたモダンダンス。 多感な思春期の頃はコンクール漬け。結果、表現するのに順位を競うのはやっぱりおかしい。そのために、より綺麗に回ったり飛んだり・・・これってどうなの?という疑問を先生にぶつけて困らせた挙句 「自分の踊りたいように踊る!」と決心する。 そして、(足が)上がらない、回れない、飛べないダンサーの出来上がり(笑) でも、これには訳がある。クラシックバレエやコンクールダンスでよく解らないのが、例えば「愛してる」とか「悲しい」の表現に足を180度上げたり、クルクル回ったりって・・・そんな必要があるのか?疑問だったから・・・(天邪鬼です・・はい。) で、その後いわゆるコンポラ的ダンスで勢いよくブンブン踊っていた時期があったのだけど・・・。 だんだん踊りながら、感情の赴くままブンブン踊ってカッコイイ・・これって、どうなの?という疑問が・・。 私のやりたい踊りは、もっと普遍的なもの・・・。 凄く曖昧なのだけど、もっと身近にある「ま」みたいな・・・。 そんなことを考えながら、益々踊らない踊りになっていった。 そんな時、たまたま「どうせ通らないだろうけど」で一応書類審査を出していたバニョレの予選に出場することになったのだが・・・ 流行と逆行した作品は・・ はい、「場違いダンス」です(笑) 某ダンス雑誌には「誤選だ」と書かれ、評論家(?)のM氏には「君は大学出か?」と鼻で笑われ(大学出じゃないし・・苦笑) 散々だったのだけど、「なんだ・・バニョレといってもやっぱりコンクールだよね。」と、参加してみて気が着いたことも。 その後は、planBという場を利用して、ああでもない、こうでもないと、独りで踊り続けて探っていった。その中で、色んな人と交流することも出来て、幅が広がった。ヒョンなことからちゃぶ台で踊り始めた。 で、気がついたら、今は舞踏家の人達と酒飲んだり、公演行ったり手伝いしたり・・・・。 でも、私は舞踏家ではない。 舞踏の世界もあまりよく知らない。。。 ただ、自分の踊りを探っていったら、ここに居る。 そして、同じように自分の踊りを探っている人たちに出会えている。 一体、私のやっているダンスは何なのか? 「ちゃぶ台ダンス」にしておこう。 ちゃぶ台の上に、不時着している。 (2008年 10月 9日 [木曜日])
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