「真砂ノ触角」其の弐 無事終了しました。
残暑厳しい中、ご来場ありがとうございました。

今回は2回目。その間に吉本さんの演奏も色んな形で見させてもらいながら、私なりに吉本裕美子のギター演奏の特徴?!として、音を様々に変化させたり、ぶった切ってみたりと、細かく様々な出し方をしながら最後に、ある世界観というか、広がりを魅せていく感じだなぁと思ったので、今回は、少し作戦というか、ある試みを仕掛けてみました。

最近、音楽家とのセッションではその場で反応しながら結構動き回っていたのだけれども、今回はギターから出る細かい音に反応しながらもどんどん体に溜め込んでいく。そして、終盤に向けて少しずつ変化させながら、最後に音と身体で紡いできた(共有してきた)時間がどのように空間に立ち上がって見えてくるか(もしくは見えてこないのか?!)。

かなり前半は、動きを抑えつつ微妙に動きながら、辛抱の時間も多かったのですが、吉本さんの音も繊細ながらも力強いので、エネルギーを吸収しながら、ある緊張感が持続できたような気がします。そして終盤、いつも以上に吉本さんの音の広がりを感じることが出来て、すごくパワーをもらいながら立ち上がることが出来ました。音の広がりの余韻が大きかったので、どこら辺で終わりにして良いものか迷っているうちに、太田が照明を消してくれたので、助かりました(笑)

吉本さんのギターは収束に向かうのではなく、広がりを持たせる終わり方が何ともニクいなぁ・・と、混沌とした中の広がり。宇宙的な何かがあるようにも思いました。

さてさて、今後もこのシリーズは続きます。次回は来年の1月の予定。どうなっていくのか、私自身、楽しみでもあります。
(写真は北里義之さん提供。ありがとうございます。)

2012年 8月 26日 [日曜日]

メモ。
【音楽の人とセッションをやるようになって気が付いたのだけれど、音を耳で聴くのと身体で聴くのは違うんだなぁ。
そういえば、音を頭で聴く人もいるなぁ。私の頭は空っぽに近いので、頭で聞くと素通りしちゃうんだろうなぁ・・笑。】

(と、フェイスブックでつぶやいたら、中々面白い内容になった。以下、其々のコメント。)

K氏 ‎>音を耳で聴くのと身体で聴く というのは、CDで聴くのとライヴで聴くのの違いみたいな感じ?

由 >ちょっと違うかな?絵画と彫刻みたいな感じかな・・。どう言ったらいいか、もう少し考えてみます。

T氏> 多分、ミュージシャンも踊りと一緒だと、音楽を身体で聴くようになる(あるいはその割合が増える)んだと思う。きっと、空間に対する意識が鍛えられて来るんじゃないかしらん。音楽と踊りのセッションでは、二次元では解決できないことも、三次元でならきれいに解決する、みたいなことを感じることがよくあります。

Hさん>木村さんは出ている音によって自然に体が動くのですか?
それとも一度頭の中で消化したものが動きに繋がるのですか?

由>踊りだけで空間を作るのと、ミュージシャンと空間を共有しながら踊るのとは、違ってくるんですよね。確かに鍛えられます。二次元では解決できたつもりでいても、実は三次元になると違った角度が見えてきて、複雑になって行くことも多々あります。でも、そこが面白かったり。

由>私の場合は、音によって自然に体が動くわけでもないし、かといって、頭の中で音を消化して動くわけでも無いと思います。身体で音を掴んで、踊りは踊りの回路で動いていくというか・・・。その間、頭の中は意外と違うところを観察?思考?しているような時が多いです。。

TA氏>横から失礼します。私や友人の音楽家の間では、「観過ぎることは要注意」という考えが多いです。観ないのではなく、観ているけれど、観ない。ダンサとの共演は、音楽家同士の共演より自由度が高い部分と、不自由な部分、両方あると感じています。さて、質問コーナー! 音楽家との共演は、収支は赤字ですか? トントンですか? 黒字ですか? もちろん、お金のことではなく。

由 >面白い質問ですね(笑)今のところ、集団のモノも含めたらトントンかな?1対1とか少人数の方が黒字?かな??そういえば、私の場合、踊っている時は目は殆ど付属品みたいです。見ているけど、見ていない。たまに、空間を動かす小道具にしたり(笑)色々見て思うのですが、踊りて同士、音楽家と踊りてよりも音楽家同士の方が自由度は高いのではないかと感じたりもします。様々な踊り手がいるので、一概には言えませんが・・・。それに、ナニをもって自由度が高いとするかによっても変わってきますけどね(笑)
(2012年 8月 24日 [金曜日])

照内央晴×木村由@ペンギンハウス
初めましての場所と音。全く打合せもナシでのライブハウスというシチュエーション。
始めはお互いに探りあいからなので、持ち手というか、動きのカード?をとりあえず出してみる。出し切ったかな?というあたりから、やっと何かが始まる。

照内さんのピアノは何回か聴いた事があったのですが、その場に立ってみるのと、聴いているのとは違う。
音を違った角度で掴んでいる感じだ。ついつい、色々動いてみたくなったり(笑)もう少し落ち着いて、ドッシリと構えることが出来れば良いのかもしれないけど、セッションなので、果敢にチャレンジしてみてから先に進みたいということもあり・・。
(音に対して雰囲気に流れてしまうような踊りはしたくないというのが私の中にあるので・・)

「今回は初めてなので、失敗も成功も無い」と思ってやったので、途中、「あ、このコレじゃなかったかぁ・・」とかいうことも多々あったのだけど、気にしない(笑)
でも、何となく最後まで持っていけたのは、照内さんの持っている間に助けられた所が大きいなぁ。

終わってから、「どうだったんだろう?」と心配もあったのだけど、「まぁ、初めてにしては先ず先ずかな?」というような手応えもあり。

「また一緒にやりましょう。」
と、いうことで、次回も楽しみ。

(2012年 8月 22日 [水曜日])

「お砂場の会」進一郎君デビュー。
不定期で行っている「お砂場の会」。
この日は、オオナカ君が息子の進一郎君(生後4ヶ月)を連れてきました。4ヶ月にして踊りデビュー?!

オオナカ君の子煩悩ぶりが新鮮(笑)

(2012年 8月 15日 [水曜日])

次は・・・
即興ピアノの貴公子、照内さんとのセッションです。
実は、同じ歳。どうなるのか今からワクワクしています。

(2012年 8月 14日 [火曜日])

「松永歩最低映像展1.5」

1日目は「滴聲の断片」の映像とのコラボ。あまり感情的にならないようにしていたのだけど、実際踊ってみると、当時の記憶とか(この公演は本当に大変だったので)思い出してしまって、不覚にも踊りに熱が入ってしまいました(笑)
終わった時、それまで和気藹々としていた会場が、静まり返って、固まっていました。「やばい・・どうしよう・・」と思ったのだけど、スタッフの方いわく「ここら辺の人は、こういうダンスは見たことないんですよ、せいぜいヒップホップとかなら、分かるのだけど・・」とのこと。。。

2日目は「閉じた目」の映像と。この映像は丁度眠たくなる時間帯にさらに追い討ちを掛けるように眠たくなる映像なので、前半はゆっくり寝てもらって(笑)後半、気が付いたら能面をかぶった人が踊っているという風にしようと考えていた。
60分の作品の30分あたりから、ゆっくりと壁に沿って歩いてくる。当然、お客さんは気が付いていない。それから、徐々に映像の中に入って踊りました。お面の効果もあって、落ち着いてじっくり踊ることが出来たのですが、お面で映像が見えにくいので、終わりが把握できず、最後、ちょっと焦っちゃいました(笑)

終わってから、若いお客さんに声を掛けられました

「こういう踊りを初めて見たのですが、抽象的なんですか?」

「抽象的というか、身体の内側とか外側から動きを探りながら踊ってみて、今回は映像とのコラボレーションだから、そこから、また何か見つけて、踊っているのだけど、実はどういう風になっているかはお客さんが一番見えていて、そこから何か感じ取ってくれればいいなと思っているんです。」

「あ、じゃぁ、光と影とか色々思ったことはあるのですが、これを表現しているから、こういう風に理解して欲しいというものではないんですね。」

「そうです。」

「ああ、良かった。面白かったです」

それから彼は、しばらく片づけをしている私たちの近くでウロウロしながら、入り口に置いてある今後のライブのチラシを熱心に見てくれていました。
私にとっては全くのアウェーでのパフォーマンス。不安もあったのだけれど、彼に助けられました。良かった。

ありがとうございます。
(2012年 8月 13日 [月曜日])

橋月(はしづき) ── 橋の上の音と舞 ──
少し前ですが。
プサルテリー奏者のタケさんの呼びかけで、7月27日(金)吉祥寺「井の頭公園」七井橋で踊りました。


私はとてもいい体験をさせてもらいました。

お面を被りながら、日常生活の中で行き交う人の間をゆっくりと歩きながら、安部公房の「箱男」を思い出しました。

見られている様で、実はコチラもジッと観察しているような。。。凄く自分自身は落ち着いて、静かな気持ちを保つことが出来て、不思議な感覚。面白かったです。








北里義之さんが、ご自身のブログで取り上げてくれました。
http://news-ombaroque.blogspot.jp/2012/07/blog-post_30.html
ありがとうございます。

(写真撮影はケンプさん。感謝。)
2012年 8月 12日 [日曜日]

「松永歩の最低映像展 1.5」ゲスト出演します。
最低8ミリ映画祭で大賞を受賞した「松永 歩」による20年近く迷いなく造り続けられた作品上映と展示

2012年8月11日(土)〜12日(日) 
午前10:00〜

入場無料

於 裾野市文化センター2F

静岡県裾野市石脇586 TEL 055-993-9300

JR御殿場線裾野駅よりバス(御殿場駅行・河口湖駅行)、タクシー約10分
JR御殿場線岩波駅よりバス(三島駅行・沼津駅行)、タクシー約5分
東名高速 裾野I.Cより約10分

東京方面からは、新宿・渋谷より高速バスで「裾野市民文化センター前」まで乗換なしでアクセス可

稀有な「最低映像」作家、松永歩氏による向こう見ずの企画にゲスト出演します。
ダンスパフォーマンス蟲の過去の作品、「滴聲の断片」(1997年)、「閉じた目」(1998年)の映像と共に、現在の私が踊ります。

8/11(土)13:30頃より「滴聲の断片 2012」、8/12(日)14:00頃より「閉じた目 2012」に出演を予定しています。

松永歩による新作の映画や謎のオブジェ(装置?)の展示もお楽しみ下さい。
(2012年 8月 6日 [月曜日])

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